その質問は、誰のため?
#5|セミナーの学びを深める、3つの質問の型
最近、意識的にリアルイベントへ参加する機会を増やしています。
勉強会やセミナーなどに参加していると、
参加者の質問を聞く機会も自然と増えます。
そんな中で、ふと昔のことを思い出しました。
以前、ぼくは社内研修や企業向け研修の講師をしていました。
営業基礎研修やタスク管理研修、段取り研修などを担当していたのですが、その頃から感じていたことがあります。
それは、
「質問にはいくつかの型がある」
ということです。
そしてその型は状況に応じて使い分けることもできます。
今日は、そんな「質問の型」について整理してみます。
最初にひとつだけお伝えしておくと、
質問しないことは悪いことではありません。
研修や勉強会に参加すると、
「質問する人ほど成長する」
「質問しない人は学ぶ気がない」
という話を聞くことがあります。
でも、ぼくはそうは思いません。
人にはそれぞれ学び方があります。
その場では質問が思い浮かばない人もいますし、
まずは聞くことに集中したい人もいます。
この記事は「質問しなさい」という話ではありません。
もし質問するなら、こんな考え方もありますよ、という話です。
まず押さえたい「3つの質問の型」
ぼくは質問には大きく3つの型があると思っています。
①自分のための質問
②参加者全員のための質問
③講師のメッセージを引き出す質問
ぼく自身の講師経験やセミナーの参加経験を通じて
だいたいこの3つに分類できます。
まずはひとつずつ見ていきましょう。
ひとつ目は、【自分のための質問】です。
「〇〇とはどういう意味ですか?」
「△△と□□の違いは何ですか?」
といった質問ですね。
シンプルに、自分が理解できていないことを確認するための質問です。まずはこれで十分です。
ふたつ目は、【参加者全員のための質問】です。
「初心者が最初につまずくポイントは何ですか?」
「成果が出る人と出ない人の違いは何ですか?」
こうした質問は、その場にいる参加者全員の学びにつながります。
自分だけではなく、会場全体の学びにつながる質問ですね。
みっつ目は、【講師のメッセージを引き出す質問】です。
「その考え方に至ったきっかけは何ですか?」
「今日の内容を実践するとき、最初の一歩は何がおすすめですか?」
とかですね。
こうした質問は、講師が本当に伝えたいことを引き出します。
話の枝葉ではなく、メッセージの核心に近づくための質問とも言えますね。
もちろん、実際の質問がきれいに3つに分かれるわけではありません。
複数の要素を持つ質問もあります。
ただ、こうして整理しておくと、
イベントで質問するときに質問の目的を整理しやすくなります。
少しもったいない質問のパターン
ここまでは、質問の3つの型について整理してきました。
一方で、「少しもったいないな」と感じるケースもあります。
前提として、ぼくが講師の立場だった場合に、こういう話を聞くこと自体は嫌ではありません。
ただ、「質問の時間」という観点で考えると、
少しもったいないなと感じることがあります。
ひとつ目は、【自己紹介が長くなってしまうパターン】です。
「私は〇〇という仕事をしていて……」
「過去にこんな経験がありまして……」
と話し始めて、気が付くと質問より自己紹介の方が長くなっている。
もちろん、その人の背景を知ること自体は悪いことではありません。
でも、その時間は本来、勉強会やセミナーのテーマについて学ぶための時間です。
もし自己紹介が中心になるなら、
終了後の雑談や懇親会の方が向いているかもしれません。
ふたつ目は、【実績紹介になってしまうパターン】です。
「私は過去にこういう成果を出していて……」
「実はこんな経験があって……」
と話が進み、最後に質問が添えられる。
これも悪いことではありません。
ただ、他の参加者からすると、
「で、質問は何だったんだろう?」
となってしまうことがあります。
みっつ目は、【知識披露が中心になってしまうパターン】です。
講師への純粋な質問というより、
「私はこんなことも知っています」
「この分野については詳しいです」
というアピールに近くなってしまうパターンです。
ぼく自身も講師時代に何度か経験しました。
そのときは、
「そうなんですね」
「すごいですね」
と返して終わることがほとんどでした。
仮にその話に興味を持ったとしても、質問の時間の中で深掘りすることは難しいからです。
こうしたパターンに共通しているのは、
質問の目的が少しずれてしまっていることです。
勉強会やセミナーの質問というのは、
誰かの学びを前に進めるためにあります。
自分の理解を深めるためかもしれません。
参加者全員の学びを深めるためかもしれません。
あるいは、講師のメッセージを引き出すためかもしれません。
そうした目的があると、場の学びは前に進みます。
もちろん、誰も悪気があってやっているわけではありません。
だからこそ、
「この質問は誰のための質問だろう?」
と一度考えてみるだけでも、イベントで質問するときの考え方は少し変わると思います。
質問ひとつで、イベントの価値は変わる
ここで大事なのは、
どの質問が優れているかという話ではないことです。
ぼく自身、セミナーや勉強会で質問するときは、その場の状況によって質問を使い分けています。
自分が理解できていないときは、自分のための質問をします。
質問があまり出ていないときは、参加者全員の理解を助ける質問をします。
逆に質問がたくさん出ているときは、講師が本当に伝えたいことに立ち返るような質問をすることもあります。
そして、たまに面白いことがあります。
ひとつの質問が、複数の役割を持つことです。
自分の学びにもなる。
参加者全員の学びにもなる。
講師のメッセージも引き出せる。
そんな質問に出会えることがあります。
そういう質問が出ると、場の空気が変わります。
セミナーは講師だけで作るものではありません。
参加者も一緒に作っています。
そして、その空気を大きく左右するもののひとつが質問です。
今後、何かのセミナーや勉強会に参加する機会があれば、
「この質問は誰のための質問だろう?」
と少しだけ考えてみてください。
今回の記事が、そのヒントになれば嬉しいです。
少しでも共感していただけたら、ぜひシェアしてください。
誰かが参加するセミナーや勉強会を
より良い学びの場にするきっかけになるかもしれません。






何のための質問なのか?を意識していくと、学びがより深まるなと思ったので意識して実践していきます。
いろんな場面で使えそうなので、質問する時に使い分けを意識してみますね👍